はんだ付けの練習



 H8 CPUボード,モジュールボードを作成する前に実際にはんだ付けの練習を行い,はんだ付けに慣れましょう.

 はんだ付けの練習はワイヤを電子部品の足に見立てて行います.ワイヤは皮膜がついていますので,ワイヤストリッパーを使用して皮膜部分をはがします.皮膜部分をはがすと金属部分が表れますので,その部分をはんだ付けします.そしで,この練習で以下の図のように電子部品をはんだ付けしてみましょう.ここで,ダイオードには向きがあるので気をつけましょう.向きは足の長さで判断します.下図でもダイオードの足の長さが右と左とで違います.また,図の中の長い丸は基板の裏側にあるはんだ付けする部分です.


こて台

はんだごて

練習用基板

図 1.3  練習基板用部品図とこて台,はんだごて,はんだ付け練習用基板

はじめに,はんだごての準備をします.

◆はんだごての準備:

  1. こて台を用意し,スポンジに水を含ませます.
  2. はんだごてをこて台にしっかりさします.
  3. はんだごてがこて台にしっかりささっているのを確認し,はんだごてのプラグをコンセントにさします.
  4. はんだごての金属部分が熱くなってきます.
  5. 十分熱くなったらはんだ付けを行います.

はんだごての準備ができたら,実際にはんだ付けを行います.次に説明するはんだ付けの仕方をよく読んで失敗しないようにしましょう.

◆はんだ付けの仕方:

 電子部品を基板に差し込み,はんだ付けするところをはんだごてで 2〜3秒間あたためます.そこに,はんだ線をつけ,はんだが溶けて富士山のように盛り上がったら,はんだごてをはずします.

  1. はんだ付けをするときにこて先をおしあてても,部品が動いたりとれたりしないように部品をマスキングテープで固定したり,部品の足を少し折り曲げておきます.
  2. こて先をはんだ付けをする部分に 2〜3秒あてて温めます.はんだ付けは,つける物どうしがよく温まっていないとうまくいきません.
  3. こて先とはんだ付けしたい物があたっているところにはんだ線を適量さします.
  4. はんだが少し盛り上がるくらいになったら,はんだごてをおしあてたまま,はんだ線をはなします.
  5. はんだが溶けて基板に広がったら,はんだごてを離します.
  6. 最後に足の余った部分をニッパーで切ります.

 はんだ付けが上手くできているときは,図 1.5の成功例の様にきれいな富士山型になっています.失敗例では,はんだが団子状になってしまい基板と電子部品とがしっかりと接続されていません.

 上記の事に注意して,しっかりはんだ付けがされたかどうか見てみます.そのとき部品が熱くなっているので気をつけましょう.強く引っ張ったり押したりすると,部品がとれてしまうので気をつけましょう.はんだ付けが不十分だと思われたら接続部分を温め直して確実に付けます.

 



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