4. プログラム-3
今回の授業ではモータを動作するために必要な機能,プログラム方法を学習していきます.
今回の授業のポイント <PWMによるモータの制御> モータ今回の授業で使用するモータはラジコンなどに使用されているモータと同じタイプのモータで,直流モータ(以下モータ)と呼ばれます. 皆さんも知っている通り,モータは電圧をかけると回転を始めます.そして,電圧を変えると速度が変化します.また,電圧をかける方向を逆にするとモータは逆回転します.しかし,モータの回転速度や回転方向を変えるために,そのたびに電圧の高さや方向を変えなければならないのでは,実際にモータを使用する作業を考えたときに,非常に面倒です. そこで,モータドライバICというものを用意します.このモータドライバICと今回の授業で学習するH8の機能を組み合わせて使用することで,モータの回転速度や回転方向を簡単かつ自由に変えることができます. モータドライバICモータを正回転,逆回転させるためにはモータに流れる電流の方向を変えねばなりません.しかし,電流の向きを変えるたびにいちいち電池の向きを変えたり,物理的にスイッチングしたりすることでモータの回転方向を変えることは,現実的ではありません.さらに, マイコンから出力される電力ではモータを動作させるほどの電流は得られないので,電流を増幅する必要があります. そのために,モータの回転方向を変更でき,電流増幅もできる回路として,Hブリッジ回路を使用します(詳細は後で説明します).しかし,Hブリッジ回路をゼロから組みたてることは非常に面倒です.そこで,Hブリッジ回路とそれを制御するための制御ロジックをワンチップに内蔵したICである,モータドライバICを利用します. |